青山学院大学 理工学部

DEPARTMENT研究室紹介

理論化学研究室

指導教員 中田恭子 准教授
テーマ ミクロの世界のかたちと性質 -電子の集合体が織りなす美を理論の目で見る-

研究内容

ミクロの世界のかたちと性質 -電子の集合体が織りなす美を理論の目で見る-

物質の世界は、それを構成する電子の世界です。私たちは、電子の集合体が作り出す多彩な世界(電子状態)を、理論計算から明らかにすべく研究をしています。私たちは、まだ見ぬ世界を理論の力で探求しようというスタンスで理論研究を行っています。現在はまだ知られていない物質を考案し、仮にそのような物質が存在した場合に期待される性質を理論計算によって調べます。まだ存在しないものの性質を調べる、それによって、望ましい性質を持った物質を実験研究に先駆けて提案することを目指しています。

図1 いろいろなsp2ナノカーボン

私たちが特に興味を持っているのは、ネットワーク構造を持つ物質です。sp2炭素が網目状のネットワークを組んだ物質として、サッカーボールと同じ形をしたC60などのフラーレンや円筒状のカーボンナノチューブ、そして古典的なグラファイトや、そこから取り出されたグラフェンが知られています。sp2炭素がネットワークを組んだ物質は、そのネットワーク構造の美しさだけでなく、ネットワークの編目に沿って動き回る電子たちが物質としての性質を左右する、という特徴を持っています。私たちは、これらに関連した新しいネットワーク構造を考え、そのネットワークの「かたち」と電子状態との関連に着目した理論研究を行っています。

図2 ヒトデ型ナノカーボン

研究者情報

准教授:中田恭子
学位 博士(理学)
所属学会 日本化学会、日本物理学会、炭素材料学会、フラーレン・ナノチューブ・グラフェン学会
研究分野 理論化学、物性理論、物理化学
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