青山学院大学 理工学部

ニュース 化学・生命科学科 2023年度

2024/03/28

日刊工業新聞に島田林太郎助教(化学・生命科学科)の研究が掲載されました

理工学部化学・生命科学科・島田林太郎助教のマウス肝グリコーゲン測定に関する研究が、3月8日付日刊工業新聞に掲載されました。

島田助教は、東京大学の小澤岳昌教授のグループと共同で、ファイバー型ラマン内視鏡を製作し、生体中のグリコーゲン量を分光的に計測する手法を開発してきました。

今回掲載された研究は、開発した手法を用い、生きたままのマウスの肝臓中のグリコーゲン量の時間変化を計測したものです。従来の臓器中のグリコーゲン定量は、試料を摘出し、すり潰して生化学的に分析する方法が主流であり、生きた個体の肝臓中のグリコーゲン量の経時変化の追跡は困難でした。本研究では、分光手法を用いることで、肝臓を破壊することなく連続的なデータの取得を実現しました。島田助教が開発した数理解析法を用いて、分光データからグリコーゲンの情報だけを抜き出すことで、グリコーゲン量の変化を経時分析します。実験では、ホルモン投与によって肝臓中のグリコーゲンが分解されていく過程を捉えました。生体内の肝グリコーゲン量のモニター技術は、糖尿病などの疾患の検出や発症機構の研究に役立つことが期待されます。この研究は、日本化学会第104春期年会においてハイライト講演(全3709件の中から5件)に選出されました。今後はグリコーゲン以外の代謝物や肝臓以外の臓器へ本手法の対象を拡大し、生体内の物質の低侵襲検査ツールとして適用の幅を広げていくとのことです。

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