石津研究室
指導教員 | 石津昌平 教授 伊藤 崇 助教 |
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テーマ | 品質情報システム研究 1.TQMコンセプトの開発、品質システムの研究 2.品質情報システムの開発 3.TQM手法の開発 4.生体情報を用いた感性指標の開発 |
研究内容
多くの企業で情報システムが構築されてきており、特に製品やサービスの質的な情報を扱う情報システムが近年増加してきています。顧客の満足度や技術管理や市場戦略など質的情報を適切に利用し、経営意思決定に役立てることが不可欠だからです。管理分野としても品質管理から総合的品質経営(TQM)に進化してきています。
これに伴い、TQMの管理コンセプトの開発や品質システムのモデル化、理論化が必要とされています。質的な情報を取り扱うための品質情報システムの研究も急速に進展してきています。また、TQM手法も拡大してきており、従来の統計的手法のみならず品質機能展開や顧客満足度の評価方法、感性品質を取り扱うための手法などが開発されてきています。このため当研究室の研究分野はTQMのコンセプトと手法、これらを支える情報システムについての3分野に生体情報に用いた感性評価を加えた4分野になります。
TQMコンセプトの開発、品質システムの研究
TQMの導入推進方法の開発や、TQMの推進とその結果の評価のための枠組みを作りTQMの基本コンセプト作りを行っている。品質マネジメント規格であるISO9000ファミリーにおける品質監査の方法や支援システムを構築しています。また、品質管理における重要な評価属性抽出のための属性構造の決定方法を開発しています。
品質情報システムの開発
コストや生産性についての情報だけでなく、品質を含めた総合的な情報システムとして品質情報システムの構築を行っています。品質の機能的な関連性をシステム化している品質機能展開を中心とした品質情報システムを開発しています。オントロジエディタを用いた知識マネジメントシステムの構築や、ユーザーレビュー等のSNS情報を用いたテキストマイニングによる顧客情報、品質情報の抽出を行っています。
TQM手法の開発
品質管理には統計的な手法を中心として多くの手法が開発されてきています。問題解決手法をはじめ感性工学的手法、商品企画手法、グラフィカルモデリングによる因果分析手法、多変量解析手法などによる質的評価手法など多岐にわたっています。これらのTQM手法の開発や具体的な品質問題の解決への応用方法の開発などを行いTQM手法の応用領域を広げるとともに、これらのTQM手法の教育のための教育支援システムの開発も行っています。
生体情報を用いた感性指標の開発
感性工学的現象を生体情報の側面から解析しています。視線解析や脳波解析を用いて顧客の潜在的な感性の評価を行っています。また、脳波解析などの生体情報を用いたニューロマーケティングのための研究を行っています。
参考文献
- 佐々木国広,落久保秀,鳥塚賢二郎,羅茜茜,齋藤史哲,石津昌平,「対話型GHSOMによるベネフィットセグメンテーション」,日本経営工学会論文誌,Vol.70,No.3,pp178-181,2019.
- 小暮枝里子,齋藤史哲,石津昌平,「ランダムフォレストの半教師あり学習による”顧客の声“の分類」,感性工学会論文誌,Vol.17,No.5,pp.537-545,2018.
- 長谷川永奈,小宮香乃,齋藤史哲,石津昌平,「食における言語資源に基づいたシズル感に関する因子情報の抽出」,感性工学会論文誌,Vol.17,No.2,pp.299-308, 2018.
- 増子由起,齊藤史哲,石津昌平,「感情極性値に基づいた印象に曖昧さを含むオノマトペの可視化-自己組織化マップによる文書データの分析-」,知能と情報,Vol.28,No.3,pp.685-692,2016.
- 市川雄一郎,齊藤史哲,石津昌平,「製品属性と消費者属性の交互作用を考慮した製品デザインの提案」,日本感性工学会論文誌,Vol.14,No.4,pp.529-539,2015.
研究者情報

教授:石津昌平 | |
学位 | 博士(工学) |
所属学会 | 日本品質管理学会、経営情報学会、日本感性工学会、日本経営工学会、計測自動制御学会 |
研究分野 | 品質管理システム、品質管理、情報科学、システム理論 |

助教:伊藤 崇 | |
学位 | 博士(工学) |
所属学会 | 電子情報通信学会、IEEE |
研究分野 | 知能情報学(特に機械学習)、教育工学(特に学習支援システム)、感性情報学 |