学科の特徴
本学科では物理学と数理科学に関わる様々なテーマを扱っています。
物理系では21世紀に最も注目されている科学、超伝導”に関する研究で世界トップクラスの実績を誇ります。宇宙物理では宇宙航空研究開発機構(JAXA) 等と連携し、国際宇宙ステーションや人工衛星を用いた研究にも取り組んでいます。さらにナノテクノロジー、生物物理、原子物理、摩擦などの専門分野も含めて幅広く学べます。
数理系では、国際的な実績をもつ教員が表現論や特殊関数論、非線形数理、トポロジー、確率論、数理生物学など数学の幅広い分野をカバーします。
1年次に物理学と数理科学の基礎を学んだ後、2年次からは、現代物理の基礎から科学技術の最先端までを探求する「物理科学コース」、純粋数学から応用数学までを網羅する「数理サイエンスコース」のいずれかに分かれ、各自、各分野の最先端研究に取り組んでいくことになります。
学びの分野
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高エネルギー天体現象に迫る!
宇宙では、地上では作れないような高エネルギーガンマ線や宇宙線粒子が絶えず生成され、地球に降り注いできます。この宇宙放射線を研究し、ブラックホールや中性子星の誕生、宇宙・銀河の進化といった最先端の謎に迫ります。
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物の性質を極め、豊かな社会へ
現在、トランジスタやLEDなどに用いられている半導体や、これからのエコ社会を支える超伝導体や熱電変換物質等の環境に優しい新材料など、様々な物質の性質を物理学を用いて解明します。
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原子・分子を光で探り、操り、そして使う
光と反応する物質の中で最も小さな単位=原子・分子はその内部に複雑な構造をもっています。光により構造を解明し操作する研究は、原子・分子を究極的な超小型エコデバイスとして直接利用する道を切り開きます。
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生命の不思議を探る!
生物も原子・分子の集まりによってできています。そう考えると生命の営みは「非常に多数の」原子・分子の運動に「帰着」します。現在、物理学を用いて「生命とは何か」といった根本的な疑問の解明に取り組んでいます。
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表現論・・・対称性の数理
正多角形や円のように、対称性の高いものは誰もが美しいと感じます。現象に隠された対称性を見つけ出したり、対称性の現れ方を考察するのが、群論や表現論という数理科学の分野です。
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解ける方程式、解けない方程式
物理法則の多くは、微分方程式という数学の言葉で表されます。方程式が解ける場合は解に現れる関数の性質を調べたり、解けない場合は解の全体を図形的に捉えてカオスかどうかを調べたりします。様々な分野と関連した、とても豊潤な世界です。