青山学院大学 理工学部

DEPARTMENT研究室紹介

材料力学研究室

指導教員 米山 聡 教授
テーマ 1.光および画像処理を用いた応力・ひずみ測定に関する研究
2.固体力学における逆問題解析に関する研究
3.高速(衝撃)現象の観察と評価に関する研究
4.電子デバイスに生じる熱ひずみ評価に関する研究
5.繊維強化プラスチック/粘弾性材料の変形/破壊挙動の時間(速度)・温度依存性に関する研究
6.高張力鋼の応力3軸度および破断ひずみの評価に関する研究

研究内容

材料力学分野で重要な様々な物理量を対象として、主に新しい計測・評価方法の開発に関する研究と、その方法の各種問題へ適用に関する研究を行っています。

研究内容キーワード:応力・ひずみ測定、弾性・塑性・粘弾性、光計測、画像処理、フォトメカニクス、逆問題解析、破壊力学、接触問題、衝撃問題

光および画像処理を用いた応力・ひずみ測定に関する研究

各種光計測法(光干渉法、ホログラフィ法、スペックル法、光弾性法、画像相関法)や画像処理手法を用いた非接触変位・応力・ひずみ測定(フォトメカニクス)、およびデータ解析方法に関する研究を行います。

図1 電子部品およびき裂先端部の変形を表す干渉縞、粘弾性体を伝播するき裂近傍の光弾性縞

固体力学における逆問題解析に関する研究

計測可能な量(温度:主応力和、干渉縞:変位・主応力和、光弾性縞:主応力差)をもとに、逆問題解析によるパラメータ同定を行い、直接計測できない量(応力、材料特性など)を求める手法を開発しています。薄板のたわみ分布(面外変位分布)から、たわみの原因である残留応力の分布を同定する方法を開発します。

図2 シリコンウエハのたわみ分布

図3 推定したシリコンウエハの残留応力分布

高速(衝撃)現象の観察と評価に関する研究

ホプキンソン圧縮棒法を用いた高ひずみ速度下での材料特性評価法や高速度カメラを利用した高速変形/破壊現象の観察・評価法について研究しています。さらに、引張型のホプキンソン棒法の開発、試験機の小型化による超高ひずみ速度負荷試験方法の開発などを行っています。

電子デバイスに生じる熱ひずみ評価に関する研究

熱負荷により電子デバイスに生じるひずみを光学的測定法により評価します。同時に、境界条件の逆解析を行い、信頼性の高い応力解析を実行しています。また、き裂近傍の変位場から弾塑性破壊力学パラメータを評価します。

図4 電子部品断面   図5電子部品のひずみ分布

繊維強化プラスチック/粘弾性材料の変形/破壊挙動の時間(速度)・温度依存性に関する研究

炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の破壊形態、およびその時間・温度依存性に関する研究を行っています。顕微鏡画像を用いた樹脂と炭素繊維界面の変形・破壊挙動の評価や、ホプキンソン棒法を用いた高速負荷時の破壊挙動の評価などを行います。

図6 樹脂破壊および界面剥離の場合におけるCFRPの破断面の顕微鏡写真

図7 約900℃に加熱したCFRPの変位分布

高張力鋼の応力3軸度および破断ひずみの評価に関する研究

自動車車体に使用される高張力鋼の応力3軸度履歴および破断ひずみを評価するための新しい方法を検討しています。切欠き試験片やせん断試験片のくびれ部のひずみを画像相関法により測定し、この部分のひずみと応力を評価します。

最近の論文

研究室オリジナルサイト

研究者情報

教授:米山 聡
学位 博士(工学)
所属学会 Society for Experimental Mechanics、 日本実験力学会、日本機械学会、日本非破壊検査協会、日本複合材料学会、日本材料学会
研究分野 実験力学、材料力学
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