Faculty

青山学院大学 理工学部 教授 /博士(理学)
古川信夫
Nobuo Furukawa
「なぜ」から物理は始まる

中学・高校時代、なぜ乾燥している硫酸銅に水を加えると色が青く変わるのか、ルビーやサファイヤ、ダイヤといった宝石の色がなぜ違って見えるのか、と不思議に思ったことが、物理の言葉で説明できたことに感動した。そして「なぜ」を解決させる物理というものを学ぼうと思った。

大学の4年のときに高温超伝導が発見された。当時の科学界のフィーバーぶりを肌で感じながら大学院に進み、未解明の超伝導の世界の研究が始まった。これが電子系に進むきっかけにもなった。

現在の研究では、電流を流したマンガンの酸化物に磁石を近づけると、抵抗が減って電流が流れやすくなることの特性を調べている。これまでは電子と回りの電子の平均的な分布を用いて電子間の相互作用を論じていた。しかし、実際の電子は反発しあうマイナスの電気を持ち、一つの電子の振るまいは回りの電子すべてに影響を与える。物質中の電子の量は 10 の 23 乗、その一つ一つの電子の組み合わせは 10 の 23 乗の2乗。膨大な数になってとたんに難しくなるのだが、超伝導などの秘密を解くにはこの問題抜きには考えられないのである。この膨大な計算を行う並列コンピュータも学内共同研究で間もなく完成する。

高校までの物理は公式を暗記することで点数がとれた。だが、本来の物理の目的は、なにかが解りたいから物理を使って説明するわけで、説明の仕方を覚えることが目的になってはつまらない。「なぜ」と思う自分を大切にしてほしい。

研究者情報
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