教員リレーコラム~知の並木道~

リレーコラム第22回(2013年6月3日)
探したい情報のイメージを伝えるには?

文:理工学部 経営システム工学科 助教 梶山朋子

熊野寛之 准教授
 梶山朋子 助教

電車の乗り換え方法を探す、進学したい大学を探す、かわいい画像を探す、面白そうな本を探すなど、私たちは、日々、様々な「探す」場面に遭遇していると思います。この「探す」場面をインターネット上で支援する技術が、皆さんご存知の検索システムです。

検索システムには、主に、キーワード検索、カテゴリ検索、ファセット検索と呼ばれる3種類の検索方法があります。キーワード検索は、言葉を入力することにより、目的の情報を引き出す検索方法です。カテゴリ検索は、システムが用意した情報のまとまり(カテゴリ)をたどることにより、目的の情報に行きつくような検索方法です。ファセット検索は、システムが用意した様々な検索の切り口(ファセット)を組み合わせ、情報を絞り込んでいく検索方法です。

皆さんは、自分が見つけたい情報のイメージ(情報要求)を、どのように検索システムに伝えればよいか困ったことはありませんか?ここで、3種類の検索方法について、下図を参考にしながら、「やさしい雰囲気の黄色いワンピース」を探す場面を考えてみましょう。

img02

キーワード検索では、情報要求を言葉で表現し、キーワードとして入力する必要があります。「黄色」「ワンピース」と入力はできますが、「やさしい雰囲気」はどうでしょうか?とても重要な情報要求ですが、より具体的なイメージを表現する言葉を思いつくことは難しく、検索を諦めざるを得なくなってしまいます。

カテゴリ検索では、用意されたカテゴリを選択することによって、検索を始めることが可能です。検索システムのカテゴリがアイテム別から用意されている場合は、「ワンピース」のカテゴリを選択し、商品を見ながら、やさしい雰囲気の黄色いワンピースを探すことができます。しかし、色合いから探したい時も、アイテムから順番に指定し、商品を眺める必要があります。

ファセット検索では、雰囲気、色合い、アイテムなど複数のファセットを指定し、検索を行うことが可能です。色合いとアイテムから検索を行った場合でも、雰囲気と色合いから検索を行った場合でも、同じ情報にたどりつけるという特性があります。ただし、自分の情報要求に合ったファセットが用意されていない場合は、情報を絞り込みにくくなります。例えば、色合いを「黄色」、アイテムを「ワンピース」に設定し、商品を眺めていた時に、「もう少し赤みのある黄色がいいな」と思った場合でも、ファセットの条件として「赤みのある黄色」が用意されていなければ、システムに情報要求を伝えられないのです。

人と検索システムを直接つなぐ大きな役割を担っているのが、検索インタフェースです。私は、ファセット検索に着目し、変化する情報要求に柔軟に対応できる入力方法や、検索を進めやすい情報の表示方法について研究しています。実店舗では、様々な商品に出会ってワクワクしたり、予期していなかった商品を見つけてウキウキしたり、たとえ時間がかかったとしても「探す」ことは楽しいですよね。この感覚を大切に、人が検索すること自体を楽しみながら、満足のいく情報へ導かれていくような検索インタフェースの提案を目指しています。

経営システム工学科
http://www.agnes.aoyama.ac.jp/ise/index.html


青山学院大学 理工学部 経営システム工学科 助教
梶山 朋子
Tomoko Kajiyama
▲TOPへ戻る▲

copyright(c)2003-2014 Aoyama Gakuin University College of Science and Engineering All Rights Reserved.